まずは、私のところへ相談にいらっしゃったお嬢さんのお話を紹介したいと思います。両親を見ていて、将来のことが不安になってしまったとのです。彼女は、なんとまだ20歳の女子大生でした。お父様は55歳、お母様は53歳、一人っ子なこともあり、これまで愛情たっぷりに何一つ不自由ない生活をさせてもらってきたそうです。
お父様は一部上場の企業にお勤めでしたが、会社の合併を機にお給料が下がってしまったため、合併のタイミングで早期退職をされ、退職金を頭金にマンションを購入したそうです。そのローンもあと少しで返済。でも、最近ご両親が話をしているのを聞いたしまったお嬢さんは将来が急に不安になってしまったのだそうです。
どんなことかというと・・・両親の年金定期便が届いたときのこと。老後の年金額が予想より少ないことにびっくりされたそうです。退職金はマンション購入で使い切ってしまったし、60歳からの年金は月に12万円くらい。65歳からでも20万円程度です。母が年金をもらえるようになっても、2人で年300万円もありません。これでは、これまでのような生活は送れません。大学の授業料もあと2年で200万円以上かかりますし、お小遣いも貰っています。ましてや、一人っ子なので将来はご両親の面倒を見てあげたいとも考えていました。でも、卒業後に目指している仕事では、そんなに多くのお給料は期待できません。だから、「今からできる効率のいい貯蓄や投資を身に付けたいと思うんです!」と相談にいらっしゃったというわけです。
こんな若いお嬢さんが将来に不安を感じて相談にいらっしゃることに驚きましたが、私はこうアドバイスしました。
「あなたは素敵なご両親に育ててもらって幸せですね。だって、こんなに笑顔が輝いているお嬢さんに育ったんですもの。将来に向けてお金の事が心配のようですが、心がハッピーなことが何より一番の宝物です。効率のいい貯蓄や投資を目指すのはどんな目的からなの?ただ何となく将来困らないようにというような漠然とした理由じゃなくて、その目的を明確にしましょう。」
「さあ、私と一緒にこれからのライフプランとキャッシュフローを描きましょう。」そして「心とお金と人生を豊かにしましょう!」と。
・・・そのお嬢さんのご相談と問題解決が終わった後、「こんな若い方が将来を不安に思うような時代、お金のご相談を受けるプロのFPとして、私にはもっとできることがあるのでは?」と感じました。
日本の人口問題・少子高齢化社会・経済状態において、人生の資産形成やリスクヘッジを考えていったらよいのかを、皆さんとご一緒に考えてまいります。